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ミスド、大規模構造改革でキッチンなしの店舗も

3月13日(月)8時30分配信 THE PAGE

 ドーナツ専門店の「ミスタードーナツ」が大規模な構造改革を進めています。消費市場の低迷と慢性的な人手不足に対応するため、キッチンのない店舗の比率を高めます。同社の対応は、日本の消費市場の先行きを見越したものと考えられます。
[イメージ写真](アフロ)
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 日本のドーナツ市場は、以前は事実上、1社独占に近い状態でした。しかしクリスピー・クリーム・ドーナツが海外から進出したり、最近ではコンビニも参入するなど競争環境が厳しくなっています。また、同市場は基本的にファミリー層と若年層に支えられていますが、消費低迷の影響で、コンビニが本格参入する前の6年間で市場規模はすでに2割以上縮小していました。ミスタードーナツを運営するダスキンの2016年3月期決算における外食部門の業績は、約15億円の営業損失。2017年3月期についても、部門業績は赤字を見込んでいます。

 こうした状況を受けて、同社はミスタードーナツの店舗運営の方針を大きく転換することを決定しました。これまで同社は基本的に各店にキッチンを備えていましたが、今後はキッチンなしの店舗を増やし、キッチンありとキッチンなしの店舗を複合的に近隣に出店していく予定です。キッチンのない店舗にはキッチンありの店舗から品物を配送、加えて持ち帰り専門店を増やすことでさらに店舗コストを削減します。キッチンなしの店舗には、未経験の店員でも配置が可能となりますから、人手不足にも柔軟に対応できます。

 狭い地域に店舗を集中させるやり方をドミナント戦略と呼びます。ドミナント戦略はシェアの拡大にも用いられますが、今回のミスタードーナツにおけるドミナント戦略は、シェアというよりも近隣店舗全体のコストを引き下げるのが狙いと考えられます。

 同社は今後の市場動向についてかなり厳しく見ており、現状から2~3割ほど売上高が減少しても採算が合う事業構造を目指しています。外食産業において売上高が3割減るというのは大変な事態ですが、外食のプロがこのような見通しを示しているわけですから、今後の国内消費市場の先行きは相当厳しいと判断してよいでしょう。

 ちなみに日本の人口動態予測では、これまでは若年層の人口減少が顕著でしたが、今後は30代以上の中核労働者層の人口減少が激しくなります。外食産業は、若年層人口の減少によって人手不足に悩まされてきましたが、今後はこれに加えて、中核人口の減少という大きな波に立ち向かわなければなりません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:3月16日(木)19時03分

THE PAGE

 

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