スパルタン・キャピタル・セキュリティーズのチーフ市場エコノミスト、ピーター・カーディロ氏=2024年1~3月期の米実質GDP(国内総生産)速報値は前期比1.6%増と、失望する結果だった。消費は弱かった。米経済成長は明らかに鈍化している半面、インフレは依然として粘着性が強いことを示し、米連邦準備制度理事会(FRB)にとって、今後の金融政策の判断を複雑にさせる内容だった。われわれは今年の成長率は2%との予想を堅持する。
米景気は鈍化しているがマイナス成長に落ち込むほどは悪化せず、物価下落の過程にあるものの、政策金利が早急に低下する見込みもない。一般的に景気鈍化は債券市場にとってポジティブな材料とされ、債券買いを促し、価格は上昇(金利は低下)する場合が多い。しかし、コアの個人消費支出(PCE)物価指数が3.7%上昇(前期2.0%上昇)となったのを受けて、きょうは逆の反応となった。
米連邦準備制度理事会(FRB)は6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利を据え置くだろう。FRBが年内のFOMCで利下げ決定をしないとの観測も浮上しているが、12月に1回のみの利下げになる可能性もある。(ニューヨーク時事)〈STAT〉〈FRB1〉
時事通信
最終更新:4/26(金) 3:08
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