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パナソニック 労働基準法違反で「プラチナくるみん」認定取り消し

3月21日(火)6時10分配信 ZUU online

パナソニック 労働基準法違反で「プラチナくるみん」認定取り消し(写真=PIXTA)
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パナソニック 労働基準法違反で「プラチナくるみん」認定取り消し(写真=PIXTA)
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パナソニック <6752> は富山県砺波市の同社工場で従業員に長時間労働をさせた疑いで、2017年3月15日に書類送検された。これを受け、大阪労働局はパナソニックが認定を受けていた税制優遇制度の認定を取り消す方針を発表した。パナソニックの労働環境だけで無く、同制度の実効性を疑問視する声も出ている。

■選ばれた108社の一つであったパナソニック

今回認定取り消しとなる制度は「プラチナくるみん」と呼ばれるものである。仕事と育児の両立支援に取り組む企業の内、トップクラスの実績を上げている企業を厚生労働省が認定する。認定を受けた企業は、認定の実績が企業PRになるだけで無く、税制優遇の恩恵も受ける事が出来る。

「プラチナくるみん」の認定は2016年4月より始まり、認定を受けている会社は2016年末時点で108社である。「プラチナくるみん」の下位に当たる「くるみん認定」を受ける会社は2634社であり、選ばれた企業のみがプラチナ認定を受けている事が分かる。

税制優遇制度は雇用環境整備の為の一部資産の割増償却であり、パナソニックの業績に与える影響は非常に限られたものとなるが、企業イメージの失墜は避けられない。

■「制度導入」では無く、「環境改善」がゴールという認識を

昨年、長時間労働による従業員の自殺が問題となった電通 <4324> も「くるみん認定」を受けていた。同社は2016年11月に認定辞退を東京労働局に申し出ており、認定取り消しが行われた。育児と仕事の両立支援に取り組む企業を認定する同制度の認定基準や、認定後の管理体制にも問題が指摘される可能性もある。

長時間労働等、労働環境を取り巻く問題は非常に大きくなっており、働き方改革の議論も活発になっている。

問題の一つに企業経営層と現場の意思疎通が図れているかどうかという点がある。企業経営層は社会的な圧力を受け、労働環境改善の為の様々な施策を講ずる。しかし、現場にとっては、新たな施策を守りつつ、従来通りの成果を求められる事になり、負担増となる可能性もある。残業時間の過少申告や一部従業員の長時間労働を生む要因ともなり得る。

労働環境改善の為には、画一的な施策を押し付けるのではなく、現場の意見も考慮した柔軟な制度設計を行う必要がある。これまで長時間労働によって成果を残してきた部署は、長時間労働に頼らずに成果を残す方法を模索する必要があり、その為に必要な支援は会社側と交渉すべきである。

今回の「くるみん認定」制度も同様である。画一的な基準で認定を与える制度であるが、企業実態の調査や認定後の厳しい継続審査の実施も検討すべきである。各企業は労働環境改善の制度は持っているが、実際の利用率が低いものや、利用が一部従業員に限られているものも多い。労働環境改善は各企業が取り組むべき課題であるが、形だけの制度導入では無く、実効性が担保されているかどうかを確認する事も求められる。(ZUU online編集部)

最終更新:3月21日(火)6時10分

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