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遠隔物件を保有する大家が嘆く、足を引っ張るトンデモ管理会社の実態とは?

3月18日(土)11時20分配信 不動産投資の楽待

(写真© polkadot-Fotolia)
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(写真© polkadot-Fotolia)
首都圏に住みながら地方物件を所有する不動産投資家も多い。その多くは何かあってもすぐに対応ができないサラリーマン投資家だ。

そして遠隔物件を運営するのに欠かせないパートナーといえば管理会社。オーナーに変わって行うことは、入金管理・入居募集・クレーム処理・退去立会いなどがあげられるが、中にはオーナーのパートナーどころか足を引っ張る管理会社もある。ここでは、遠隔物件を保有する大家さん3人から聞いた「トンデモ管理会社によるトラブル」を紹介する。

■許可を得ずに勝手に短期入居の契約をして赤字に!
〈東京都 山本優子さん(仮名) 43歳〉

山本さんは8年前から北関東のとある県で単身者向け木造アパートを所有している。工業団地に近い立地にあり、リーマンショック前は派遣社員、最近は近隣のショッピングモールで働く社員も多く入居している。

「築年数が浅くて、これまで設備のトラブルも浴室乾燥機が壊れたことがある程度です。まったく手間がかからないため、管理会社に委託して私はほとんど関与していません」

なんでも、最後に物件に出向いたのは、もう3年前のこと。信頼できる管理会社にすべてを任せきりしているそうだ。

「そもそも管理会社とは代理契約を結んでおり、契約書すら送られてきていません。この辺の慣習で、大企業に勤めていれば家族の保証人、中小企業や学生であれば保証会社を通すという取り決めになっており、家賃滞納で困ったこともなかったのです」

そんな山本さんに、管理会社から一本の電話が入った。

「いきなり電話で『短期入居の○号室の退去日が決まりました!』と言われました。その部屋はたしか1月早々の入居です。

そんな話聞いていませんし、繁忙期を過ぎてからならまだしも、これから繁忙期のタイミングでありえませんよね。そもそも広告費2カ月支払って3カ月で退去してしまうなんて、原状回復費を考えたら赤字です」

一体どうなっているのかと、管理会社に聞いたところ、驚くべき理由があった。

「電話してきたのは新人だったのですが、なんと管理会社の別社員が、オーナーに許可を取らずに勝手に契約書を作成したそうです。

もともと代理契約なので私の印鑑がなくても契約はできますが、こんなことってありますか!? なんでも中途入社したそうですが宅建免許を持っていたので、他の社員に知られることなく勝手に契約を行い、その後、退職したという説明を受けました。既に退職した社員なので……ということですが、管理会社に対して不信感がつのりました」

これまで安心して任せられたからこそ、管理を委託していた経緯がある。信頼できないのだから別の会社に変えたいと思っている山本さんだが、同じ地域で投資を行う投資家に相談したところ大反対を受けた。

「結局、狭い地域なので管理会社とうまくやれていない大家というのは評判を落とすそうです。管理会社を変更するのであればタイミングを見て、それなりの理由をつくってなるべく波風を立てない方がいいという話でした。

たしかに、その会社は客付力があって、そこに匹敵する会社となると選択肢は少なくなります。まったくに腑に落ちませんが、今回は一応こちらが折れて、引き続き管理をお願いしています」

こうして、3月末退去で繁忙期の客付けを逃してしまった山本さんは、早めに次の入居が決まることを願っている。

■退去立会いをせず、原状回復もしない、ほったらかしの管理会社
〈東京都 藤井幸彦さん(仮名) 42歳〉

昨年、埼玉県北部に1棟マンションを購入した藤井さん。地元でもっとも大手の不動産会社に管理を委託した。藤井さんは別の物件も所有しており、これまでずっと自主管理をしてきたという経緯がある。埼玉へ自分で出向くのは月に1度程度で、遠隔とはいえ管理会社へ丸投げはしていない。

「単身者向けの物件で入れ替えが多くて、昨年末に1部屋、今年に入って早々に1部屋の退去がありました。1部屋目のときは退去立会い後の報告があったのですが、2部屋目では何の連絡もありません。短期入居だったのでとくに問題がなかったのかと思っていたのですが、後日になって別の担当者から『内覧にいったところ、電気のスイッチプレートが壊れていますので、修理してください』と連絡があった。

修理の手配をしたあとに一度物件に行ってみると、スイッチプレートだけでなく、クローゼットのドアの取っ手がグラグラしていたり、キッチン収納が壊れていたりと、細かく修繕の必要なところがあります。入居時にはリフォーム済で1年足らずの退去ですから、これは入居者に責任があると思いました。そもそも退去立会い後の報告も何も受けていませんからおかしいですよね」

管理会社にいって説明を求めたところ、なんと退去立会いを行っていないことがわかりました! なんでも、退去をするといった日程より早く引っ越しをしてしまったようで、鍵がお店に郵送されてきたそうです。別の物件でも予定より早く引っ越すケースはありますが、その際には別の日を設けて退去立会いを行っています。あまりにもいい加減でびっくりしました」

担当者からは謝罪を受けているが、退去した入居者に請求すべき修繕費はまだ宙に浮いたままになっている。「直せなければ募集ができませんから、とりあえず私が支払うことになります。これまで大家をしていて、こんないい加減な話は聞いたことがありませんよ!」と憤りを隠せない。

■水漏れが起こってから、まもなく3カ月が経つが解決の兆しが見えない
〈東京都 深瀬正太郎さん(仮名) 50歳〉

2011年に都内で区分マンションを購入した深瀬さん。ご自身で自主管理をしており、これまでほとんど手間がかかっていなかったという。

「問題が起ったのは2月です。はじめて入居者から電話がありました。天井から水漏れしているというので、慌ててマンションの管理室に電話しましたが、週末で連絡がとれません。どうしていいかわからないので、加入している保険の代理店担当者に相談しました」

区分マンションの水漏れの場合、原因はすぐ上の部屋とは限らず、場合によっては共有部からの水漏れも考えられる。そのため管理組合に連絡をとり、原因をつきとめることを早急に行うべきとのことだった。ところが電話のつながった管理人の話では、共有部はありえない、上の部屋からの水漏れに違いないの一点張りで話にならない。

「管理組合加入の保険を使えば調査費用もでるそうですが、高齢ということもあるのか、頑固でとにかく話が通じないんですよ。とにかく上階のオーナーと連絡をとってもらい、調査してもらうことを依頼しました。それからマンションの共有部のメンテナンスを行っている水道設備会社の連絡先を教えてもらいました」

上階のオーナーは地方に住む資産家で、すでに代替わりしており、すべてを区内にある管理会社にまかせているということがわかった。この管理会社がとにかく酷いのだが、その時点ではまだそのことはわからなかったという。

「水道会社に電話をすると、『これまでの経験から共有部が原因ということは絶対ない』というのです。被害状況も見ずに言い切れるはずがないと思い、別の日に改めて電話をし直すと、別の担当者が出て、『たしかに見ていない状況ではどこからとは言えない』という話になりました。その一方で、上階の管理会社が調査のため、上階の入居者に連絡をとろうとしているのですが、遅々として進みません」この時点で1カ月が経過。その間に3回の水漏れが起こっている。

「いくらなんでも対応が遅すぎますよね。入居者には水がたくさん漏れて来たら、救急サービスを使うように言いましたが、幸いにも水は天井に滲み出す程度のようです。
この時点では、上階なのか共有部なのか、はっきりしていませんが、個人情報保護のためなのか、私は管理人室と水道会社としか連絡がとれず、上階についての状況が把握できませんでした」

本来なら上階のオーナーと直接話すべきところで、そうでないなら上階の管理会社と被害のあるオーナーが話すところだが、とにかく上階の管理会社がいい加減だったという。

「仕方ないので上階の部屋のドアに直接メールアドレスを記載した張り紙をしたところ、上階の入居者から連絡がありました。上階に住んでいる女性入居者の言い分としては『仕事で昼間の連絡がとれないのにも関わらず、会社の電話番号しか知らせない。夕方以降に折り返すと電話に出ない、これでどうやって連絡をとればいいのか』と、管理会社へ不満が噴出しました」

調査の結果は、配管ではなくて、リフォーム工事をした後に、天井から直接水漏れしていたということで、水道設備の会社ではなくて、工務店に任せた方がいいということになった。

「ここでも、どの工務店が動くかということで揉めました。うちは被害者ですが、上下階を併せて工事すべきということで、管理組合を通じて発注するのか、上階のオーナー手配で行うのか(そもそものリフォーム工事はオーナー手配だったそう)、上階の管理会社の手配で行うのかということを決めてもらわなくてはいけません。

それこそ、上階のオーナーの代理である管理会社が調整すべきところですが、いつまでも返事がなく、ようやくオーナー手配の工務店が大工を伴ってやってきたのが、4月に入ってからでした。この時点ですでに2カ月が経過しています」

ここで、ようやく管理会社の担当者も現れた。深瀬さんが所有する部屋の天井を見たところ、リフォームを担当した工務店の施工ミスが疑われていたが、それは違うという話になった。
どうやら上階のバスルームとトイレの下にある防水が切れているという話だ。ここでまた問題が起る。この日の調査も上下階併せて行う予定だったが、上階の入居者が不在で上階の床を調査ができないというのだ。

「あとから聞いたところ、管理会社がスケジュール調整をミスったようです。基本的に上階の入居者は不満があって怒っていますから、うまく意思疎通できていないのだと思います。工務店の担当者も大工も怒っていましたが、なにより状況が全然進展しないのが困ります」

そして、調査がきちんとできないまま2週間がすぎる。その間、上階の管理会社からの連絡はまったくなし。「うちの部屋は、調査のときに天井に穴をあけられています。水漏れしてから2カ月、穴が開けられてから1カ月半、それでいくらなんでも音沙汰なしは酷いですよね」こうして、まもなく3カ月目をむかえるが、水漏れトラブルは解決の兆しが見えない。

このように、昔ながらの横柄な大家さんが減っていく一方で、管理会社から酷い目にあっている大家さんも少なからず存在する。今回のように大家さんに非がないケースでも、大家さんが費用をかぶったり、また入居者へのフォローが必要になったりと、一般的なビジネスの世界では考えられないような結果になっていることもある。

もっとも重視すべきなのは、管理会社選びだが「客付力」「管理力」「トラブル解決力」すべてを備えている管理会社も滅多にないのも事実だ。やはり、遠方だからと言ってすべてを丸投げするのではなく、大家さん自身も管理運営に関わっていく覚悟が必要だろう。
不動産投資の楽待 編集部

最終更新:3月18日(土)11時20分

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