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週間為替展望(ポンド/加ドル)-英、EU離脱通知は月末が有力

3月18日(土)11時03分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆「英EU離脱通告法案」の原案が可決され、EU離脱通知は月末が有力に
◆スコットランドの独立関連報道には引き続き注目、英首相の離脱方針に影響も
◆直近の加ドル売りは落ち着き、加指標好調なら加ドル買いが強まるか
(国際金融情報部・金 星)

予想レンジ
ポンド円 136.00-144.00円
加ドル円 83.00-88.00円


3月20日週の展望

 英国の欧州連合(EU)離脱問題に絡んだポンドの神経質な動きが続いている。下値警戒感は払しょくされていないものの、足もとでは方向感が鈍い。月末になると見込まれているEU離脱通告を待つ展開となりそうだ。「英EU離脱通告法案」をめぐり、上院で可決された修正案は下院で「離脱交渉の足かせになる」と否決された。上院は下院の結論を引き受けてEUに正式に離脱通告を行う権限をメイ首相に与える法案を原案通りに可決し、エリザベス女王の裁可を受けて成立することになった。今週中にも離脱通告が発表されるとの憶測もあったが、首相報道官が「首相がリスボン条約第50条を発動するのは3月末だとわれわれは明確に示してきた」と述べ、離脱通告は月末が有力視されている。

 英国のEU離脱通知を行う法的手続きが整った。メイ首相がEU離脱の意思を加盟国の首脳らで構成する欧州理事会に通知することで、EUとの原則2年間の離脱交渉に入る。ただ、一部ではEU側が離脱交渉の6月開始を検討していると報じられている。EU側は6月20日に予定されている英国を除くEU27カ国閣僚級会合を離脱交渉の正式な開始の場としたいとの考えもあるもよう。離脱発動権は英国にあるものの、交渉は英国とEUによるものであり、英首相の思惑通りにはなりにくい。ハードブレグジット懸念は根強い。ただ、スコットランド自治政府のスタージョン首相は、英国からの独立の是非を問う新たな住民投票の実施を目指す方針を明らかにしている。北アイルランドでも同様の動きがあり、国家維持の配慮からメイ首相は単一市場脱退方針の見直しを行う可能性もある。
 
 今週発表された2月の英雇用統計では、1月ILO失業率(3カ月)が4.7%と2005年9月以来の低水準となった一方で、週平均賃金は市場予想や前回を下回る+2.2%にとどまり、引き続き賃金の伸びが弱いことが示された。イングランド銀行(BOE)は金融政策委員会(MPC)を開き、金融政策の据え置きを決定した。議事録ではフォーブス委員が25bpの利上げを主張したことが明らかになった。

 最近の加ドルは、ドル高や原油相場の伸び悩みとカナダ中銀(BOC)の予想以上の慎重スタンスを背景に売りが先行していた。ただ、米利上げ加速期待を背景としたドル買いが一巡しており、来週の加ドルは底堅い動きが見込まれる。原油相場は50-55ドルのレンジを下抜けしたものの、下落基調は強まらず、加ドル売りの要因にはなりにくい。最近の良好な加経済指標に対する加ドルの反応は限られているが、来週の小売売上高や消費者物価指数も強い結果となれば加ドル買い意欲が高まる可能性がある。


3月13日週の回顧

 米連邦公開市場委員会(FOMC)後にドル売りが進み、対ドルでは買い戻しが優勢となった。FOMCでは市場予想通りに追加利上げが決定されたものの、緩やかな利上げ方針が維持された。MPCでフォーブス委員が利上げを主張したこともポンド買いを誘い、ポンドドルは1.23ドル台まで買い戻された。ポンド円は140円超えでやや伸び悩んだ。加ドルは独自の手がかりが乏しいなか、ドル/加ドルは1.32加ドル台まで加ドル高に振れたほか、加ドル円は85円を挟んで小動きが続いた。
山下

最終更新:3月18日(土)11時03分

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