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株で透かして見る政治&日本の方向:妻と夫の株ロマン

11月8日(日)11時54分配信 サーチナ

【妻と夫の株ロマン・時々の話題を夫婦の会話でお届けします】

 【妻】 株式投資に関心のあるお友達が、最近は株だけでなく、社会が何もかもが分かり難いと嘆いています。私もそうですが。

 【夫】 そうだね。政権が代わるとは、こういうことなんだろう。国会でのやり取りを聞いていても、「ああ言えばこう言う」式で、国民はそっちのけの印象がするね。野党が、「これ以上、国債を発行して借金を作ってどうするのか」と質せば、「ここまで財政を悪化させたのは、どこのどなたですか」と応酬する。責任論では、確かに、そうなんだけど、これでは、日本の国はどうなるのか不安は解消されない。

 【妻】 潰すことには熱心ですよね。もちろん、潰している気持ちはないのでしょうが。しかし、新しく、組み上げて、作り上げて行くことには、あまり熱心ではない印象です。車の運転ならブレーキばかり踏んで、アクセルは踏み込もうとしません。車は止まってしまいますわ。

 【夫】 むしろ、いったん、止めようとしてるのかもしれないよ。運転手が代わるときは、車でも新幹線でも飛行機でも、一度は止めないと運転席に着けない。

 【妻】 分かりますが、素早くやってもらいたいですね。乗客は乗り場で待たされているのですから。

 【夫】 しかし、すぐに、やる気持ちはないようだよ。「次の選挙の4年間まで」に、という言葉が頻繁に出てくるからね。4年間は国民から、「おやりなさいと選ばれた」という思いが強い。

■急落の後の急騰を狙う新政権

 【妻】 なぜ、前向きのことをすぐにやらないのかしら。

 【夫】 その答えは簡単だと思うよ。前政権との違いを鮮明にするためには、いったん徹底的に悪くして、いかに前政権がつまらない政治をやっていたかをはっきり印象づけたいのだろうね。今、手を加えると前政権の失態をカバーしてしまうことになる、という思いがあるのかもしれない。株でも同じだよ。天井を打った相場は、びっくりするような下げにならないと大底は打たない。

 【妻】 なるほど。急落の後の急騰を狙っているわけですか。前政権で、買っていた人の投げ売りが出て、新政権を評価した買いになるのを待っているのね。『新しい酒は新しい皮袋に入れよ』ですね。新政権はなかなか名相場師ですね。

 【夫】 たとえば、株の信用取引で言えば、前政権を評価して買った「信用買残」が多く残っている。この多さは、新政権を評価した買いではないという思いだろう。

 【妻】 いつから新政権買いになるの。

 【夫】 一つの仮定で言えば、今年6月12日に東証1部の出来高は39億株の大商いを演じた。これは、前麻生政権の景気刺激策効果を評価したものだった。この6ヶ月期日(制度信用)が一巡する12月半ばまでは思い切った政策は出ないとも言えるだろう。『諦(あきらめ)と期待は紙一重』だから、あきらめて処分売りとなれば新しい芽が出やすくなる。

 【妻】 ちょうど、その頃が新政権100日目ですね。なにかが起きるころでしょうね。これまでの動きを日経平均で透かして見てみたいですわ。

 【夫】 そうだね、振り返って見るのもいい機会だろうね。日経平均は昨年10月に世界金融不安のリーマンショックで6994円(場中安値)まで下げた。その後、一旦は9500円台に戻したが、今年3月に7021円まで下げた。この大底圏で、前麻生政権は景気テコ入れに動いた。その効果で6月11日に8ヶ月ぶりに日経平均は1万台を回復。その勢いで、東京都議選に臨んだものの敗退。7月12日投票の翌日、7月13日に9050円まで下げた。ここから、民主党政権相場が始まったとみることもできるだろう。

 【妻】 そして、8月30日の衆議院選挙の投票。翌31日に日経平均は1万0767円に買われました。しかし、この8月31日の高値が、新政権になった今も抜けないでいるのですね。

 【夫】 そうなんだ。7月の9050円から8月31日の1万0767円まで約19%の上昇が「新政権買い」ということになる。しかし、この程度の上昇では、とても新政権を評価した買いとは言えない。実際、新政権が誕生すれば日本株は暴騰すると海外投資家に日本の証券会社は宣伝していたようだ。

 【妻】 12月が過ぎれば、もっと上昇するということですか。

 【夫】 あくまで、僕の戯言(たわごと)だけど、「率」を狙うのなら、8500円くらいまで下げておいて、その後で、一気に景気刺激策を打つ。仮に、来年前半に日経平均1万2000円台ということなら50%を超す上昇率になる。「さすが新政権」ということになって、前政権との決別がはかれる。

 【妻】 だけど、仮に、先に日経平均が8500円程度まで下げると、かえって評価が悪くなりませんか。

 【夫】 ある程度は覚悟の上だろう。今の間なら国会答弁のように、「前政権が悪い」で押し通せる。時間が経つと、その論法が通用し難くなる。参議院選挙も控えている。今のうちに整理整整頓して、新政権100日経過の年明けあたりからアクセルを踏む。このためにも、景気も株価も年内に悪いところを通過させておくことになるのではないかと思われるよ。

 【妻】 最後に一つだけ。最近、ヨーロッパを旅したお友達が、向こうで電気製品を見たら、韓国とかの製品に押されて、メイドインジャパンは影が薄くなっていると言っていました。今の日本には何が不足しているの。

 【夫】 一方でイチロー選手、松井選手は大活躍している。二人に共通しているのは、「努力」という言葉が聞かれることだね。豊かになった日本には、この「努力」が失われていると思われる。努力する人と、しない人に二極化しているようだ。昔は、平均的に日本人は努力家だった。僕なんか、年寄りが「努力」を口にしたら子供たち、若い人に総スカンだ。結局、国家のアイデンティというか、平たく言えば日本はどんな国ですか、その特長が失われているように思われる。アメリカはどんな苦境になっても、「自由と平等」を失うことはなく守っている。日本では、必ずしも「努力」が基本でなくてもよいと思うが、日本は何が特徴か、強さか、ということをリーダーは打ち出さなくてはいけないと思うよ。

 【妻】 新政権は、「優しさ」を打ち出していますわ。

 【夫】 優しさは大切だ。しかし、『男は強くなくては生きていけない。しかし、優しくなければ生きる資格はない』というレイモンド・チャンドラーの本にある。国家も『強く』、そして『優しく』なくてはいけない。片方だけでは幸せな国家とは言えない。今の新政権は優しさを前面に出している。次に、強さを出さなくては日本は沈没してしまう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

最終更新:11月8日(日)11時54分

サーチナ

 

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