G20、景気刺激策の継続で合意
11月8日(日)8時29分配信 ロイター
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9月のG20首脳会合で策定が指示された世界経済の不均衡是正に向けた相互評価の枠組みについて今後のスケジュールを決定。2010年1月までに各国・地域が政策の枠組みなどを提示、同6月の首脳会合で政策オプションを示し、同11月に詳細な政策提言を作成することで合意した。
<世界経済改善は政策に依存、出口戦略実施は尚早>
声明は世界経済の現状について「経済・金融情勢は改善してきたが、回復は一様でなく、政策支援に引き続き依存している」との認識を示し、自律的な回復には至っていないぜい弱性を指摘。特に「高い失業率が主要な懸念事項」と雇用情勢を注視していく姿勢を強調した。
このため、これまで各国が実施してきた景気刺激策について「回復が確実となるまで支援を維持する」ことで合意。いわゆる「出口戦略」の実施は時期尚早との認識をあらためて示す一方、戦略自体の作成を継続していくことを確認した。
ガイトナー米財務長官はG20閉幕後に声明を発表し、景気刺激策の継続について「われわれが尚早にブレーキを踏めば、経済や金融システムを弱め、失業率は上昇し、さらなる企業破たんが起こり、財政赤字の拡大につながる」と各国に拙速な出口戦略をとらないよう求めた。
国際通貨基金(IMF)はG20向けの報告において、出口戦略の策定、実行に際して7つの原則を提示。出口戦略のタイミングを検討するにあたっては、需要や金融システムに十分に配慮する必要があることや、出口政策の一貫性や協調の重要性を指摘した。
<相互評価、来年1月までに各国が政策の枠組み提示>
今回の財務相・中央銀行総裁会議では、9月の首脳会合で指示された相互評価のプロセスについて議論、今後のスケジュールなどが確認された。
相互評価は、各国の政策が世界経済に与える影響についてIMFや世界銀行などが分析し、G20が合意した目的を達成できるかを評価する。今後の具体的な取り組みについては、2010年1月末までに各国・地域が政策の枠組みや予測を提示し、同4月にG20の共通目的との整合性などに関してIMFや世界銀行が分析を行う。同6月のカナダでの首脳会合に目的を達成するための政策オプションを示し、同11月の韓国での首脳会合で詳細な政策提言を作成する。
ロシアのクドリン財務相は相互評価について「すべての国の協調した取り組みに向けた最初の基礎的ステップ」と評価。藤井裕久財務相の代理で出席した野田佳彦財務副大臣は、相互評価の枠組み作成に際し、「当初から、あまり野心的な進め方を追求するのではなく、現実的なプロセスとして開始することが望ましい」との考えを示した。
<英国が銀行課税を提案、米国は否定的>
会合では、議長国である英国のブラウン首相が、金融機関を公的資金で救済するための財源確保を目的とした銀行への課税を各国政府が早急に検討すべきと表明した。
同首相は、国際金融取引税導入の可能性をIMFが検討し、2010年4月に報告することになると述べ、「実務面、技術面で克服しなければならない困難な問題を過少に見積もっていない。しかし、そうした問題で正当な事項の早急な検討が阻まれるとは思わない」と導入に意欲を示した。
ラガルド仏経済財務雇用相も「今年は政府が負担しなければならなかったリスクを銀行が負担するという金融メカニズムへの課税について、皆で検討するのは良いことだ」と支持を表明。
G20の当局者らによると、すべての金融取引あるいは銀行の利益が対象となる幅広い課税が想定されており、その資金は将来の銀行救済だけでなく、その他の目的に活用される可能性があるとしている。
もっとも、各国の足並みは揃っていない。ガイトナー米財務長官はスカイニュースのインタビューで、金融取引税について「日々の金融取引に対する課税は、われわれに支持する用意がない事項だ」と否定的な見解を表明。ショイブレ独財務相も「銀行セクターに危機対応への金銭的負担をさせることはあり得ない。まったく間違いだ」と指摘。会合においても突っ込んだ議論は行われなかったようだ。
金融規制・監督では、9月のG20首脳会合で合意された自己資本比率規制の見直しや報酬制限などをあらためて支持。自己資本規制の強化について、「2012年末までを目標に金融情勢が改善し、景気回復が確実になった時点で、段階的に実施されることの必要性を強調した」とし、「監督当局に対し、銀行が貸し出しを継続するために現在の利益について、より多くの割合を資本構築のために留保することを確保するよう求める」と声明に明記した。
最終更新:11月8日(日)8時30分
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