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FXを極める=2月2日に会おうぜ

11月6日(金)19時23分配信 モーニングスター

 息子は、激怒した。

 父親が、今まで為替の「か」の字も話したことのなかった父親が、退職を目前にして急に資産運用に目覚め、為替のことを話し出したからだ。

 しかも、よりによって豪ドル・円に注目している。

「日足チャートをみてみろ。ここからどれだけ上がると思ってる。各国の金融政策の動向を考えてみろ。RBA(豪州中銀)が3日に利上げしたって豪ドル買いは限定的だった。ここからどれだけ上昇すると思ってるんだ。だから、チャートをみろ。年初来の日足チャートじゃだめだ。もっと長いスパンのチャートをみろ。豪ドル・円の85円はいつの水準だと思ってる」

 息子の心の中の「怒」マークが炎上している。
 父親は言う。

「このチャートは2000年からのだ」

「ならばわかるだろう。豪ドル・円の85円は2008年10月の水準。そうだ。リーマン・ショック前の水準を回復してないんだ」

 息子は、豪ドル・円の上昇の限界をひそかに感じていたことに気がついた。
 息子は、「豪ドルの魅力なら夜通しでも語れるぜ」などと、夜の街で「豪語」していたのに。

 自問自答が始まる。

「10月6日、RBAは華々しく利上げに踏み切った。しかし、どうだ。翌月11月3日に連続利上げを実施しても豪ドル・円の上昇は限られている」

「空気が変わっちまったのさ」

「RBAの利上げスタンスに変更はない。しかし、豪州を取り巻く環境が変わっている」
「米国だ、中国だ!」

「米国では、7-9月期GDP(国内総生産)がめでたくプラス転換。しかし、マーケットは景況感が良くなれば芽生えるFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ観測におびえてる。FRBは現地4日に公表したFOMC(米連邦公開市場委員会)声明文で市場の利上げ観測を見事に抑え込んだ。しかし、それでも市場の一部は元気だ。声明文に、『低水準の資源活用』、『抑制されたインフレのトレンド』、『安定したインフレ期待』といった3要件が付された点について、『条件付きの低金利政策だ。これまでの無条件の低金利政策の長期化とは違う。出口への一歩だ』と解釈するんだから」

「一方、中国でも首尾よく7-9月期GDPで政府目標の8%成長をクリアした。しかし、直後に10-12月期は10%成長との予想が浮上した。これは投機家には厄介だ。結果次第で早期の金融引き締めが突き付けられかねない。来週11日には10月の重要経済統計が一斉に発表される。怖い」

「リスク要因が多すぎて、ひところ大流行した『リスク資産買い・ドル売り』という『幸福な』トレンドにはなりにくい」

「しかし、しかしだぜ。豪ドル・円は再び上昇するときが来る。2010年入り後最初のRBAの金融政策決定会合は2月2日。09年12月に利上げが実施されるとして政策金利は3.75%。2月、豪州のインフレ動向や消費者マインドの推移をみながら、各国の景気やマーケットをにらみながら追加利上げが実施できるかが焦点になる。環境が整えば、いよいよ100円奪回だわな」

 息子は、実父がとうとうと電話の向こうで話すのを受け流しながら、やがてほくそ笑んで受話器を置いた。

◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。

提供:モーニングスター社

最終更新:11月6日(金)19時23分

モーニングスター

 

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