米FRBは低金利の長期維持を確認、政府機関債の購入は減額
11月5日(木)9時50分配信 ロイター
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景気回復の継続に一段の確信を示し、経済は前回の9月会合以降「引き続き上向いた」との見方を示した。その一方で景気回復は緩やかとなる公算が大きいとの懸念を表明した。
声明は「家計支出は拡大しつつあるもようだが、雇用喪失の継続、弱い所得の伸び、住宅資産の減少、信用のひっ迫によって依然抑制されている」とした。家計支出は「安定化しつつある(stabilizing)」との判断にとどまった9月の声明と比べると、やや明るい内容となった。
FRBは昨年12月、政策金利を実質ゼロに引き下げ、金融危機やリセッション(景気後退)対策として、1兆ドル以上を経済に投入した。
経済が回復に向かい始めるなかで、金融市場では現在、FRBや各国中銀がいつ、景気刺激的政策を解除し始めるのか、憶測を強めている。
FRBは今回、引き続き政策金利を長期間にわたり異例に低い水準に維持する方針について理由を一段と明確に示し、経済資源の利用が低水準であることやインフレ傾向の抑制、安定的なインフレ期待を挙げた。
アナリストの間では理由の明確化について、政策引き締めに転じる時期を判断する上でのロードマップを示している、との声が出ている。
<市場の反応うかがう>
別の変化としては、政府機関債を約1750億ドル購入するとし、従来の最大2000億ドルから規模を縮小したことがあるが、一部のアナリストは、最終的な出口に向けて市場の反応を探るためとみている。
声明を受け、米株は一時上げ幅を縮小した。米国債は急落。ドルは対ユーロで下げ幅を拡大した。
金利先物は上昇。緩和政策が近く解除されるとの観測が後退した。
イートン・バンスのチーフエコノミスト、ロバート・マッキントッシュ氏は「サプライズは何もなかった。あったとすれば、近く利上げに踏み切ることを示唆するものがまったくなかったことだ。利上げまでFOMCはまだ何度も開かれるだろう」と述べた。
FRB内部では、金融緩和を早期に解除すれば景気の腰が折れるとの懸念がある一方、金融危機への対応で導入した流動性対策が将来のインフレの原因になるのではないかとの見方が出ている。
ただバーナンキ議長をはじめとするFRB幹部は、大恐慌以来最悪の景気後退(リセッション)で失業率が悪化し、設備稼働率も低迷しているため、物価上昇圧力は抑制されているとの認識を示している。
この日発表の10月のADP全米雇用報告は、民間部門雇用者数の減少幅が約1年ぶりの低水準となった。
6日発表の10月雇用統計も、非農業部門就業者数の減少幅が縮小する見通しだが、失業率は過去26年で最悪の9.9%に悪化するとみられている。
第3・四半期の米国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率3.5%増と市場予想を上回り、景気後退が事実上終了したことを示唆。
米供給管理協会(ISM)が発表した10月の製造業部門指数は3年半ぶりの高水準となった。ただ非製造業部門総合指数(NMI)は景気を見極める上での分岐点となる50を若干上回るにとどまっている。
<出口を模索>
著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ<BRKa.N><BRKb.N>は、鉄道最大手バーリントン・ノーザン・サンタフェ<BNI.N>の買収を発表し、国内経済への信認を示した。
ただ見通しは改善しているものの、景気の回復ペースは鈍く、今後も金融緩和政策の継続が必要になるとの見方は多い。
大半のアナリストは、利上げは来年半ば以降になると予想している。
FRBは利上げ開始前に、大量に供給した流動性の吸収に踏み切るとみられており、こうした流動性の吸収が、インフレリスク抑制のカギを握るとみられている。
各国中銀も、景気支援措置を解除する時期について模索している。欧州中央銀行(ECB)は5日、政策金利を過去最低の1.0%に据え置く見通し。英中央銀行は、資産買い入れを拡大する可能性がある。
最終更新:11月7日(土)2時47分
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